FAQをAIで回答する

FAQを用意しても、ユーザーは必ずしも同じ言葉で質問しません。ページが長い、分類が社内向け、検索語が見出しと一致しない。読まれないFAQの原因は、本数が少ないことより、到達の仕方が一覧のままであることです。

まず結論

AIはFAQの内容を置き換えません。正しい文章は、これまでどおり人が書きます。AIが変えるのは、その文章にたどり着く方法です。見出しを眺めるFAQから、自分の言葉で聞けるFAQになります。

FAQ対応のユースケースは、よくある質問をサイト上で返す使い方です。このページは、一覧、検索、AIのどれが今の詰まりに合うかを決めるためのものです。

どんな課題か

FAQに「海外発送に対応していますか?」と書いてあっても、訪問者はそう聞きません。

  • ドイツにも送れますか?
  • 日本国外から注文できますか?
  • 海外配送は可能ですか?
  • フランスまで届けてもらえますか?

意図は近いのに、見出しの語が一つも含まれないことがあります。一覧を上から読む人は少なく、分類名も知りません。結果として、FAQがあるサイトでも同じ質問のメールが来ます。

従来のFAQの限界

  • 一覧が長く、途中で読むのをやめる
  • 検索語が見出しと合わない
  • 表現が違うと同じ回答に届かない
  • どの分類を開けばよいか、訪問者には分からない
  • 更新した人と、分類を増やした人が違い、重複と矛盾が残る

一覧、検索、AI FAQ

一覧FAQFAQ検索AI FAQ
訪問者の動作スクロールして見出しを探す語を入れて候補を見る自分の文で聞く
強いとき本数が少なく、見出しが客の言葉である語彙が安定している言い換え、複合質問、分類をまたぐ質問
止まるところ見出しが自分事に見えない語が違うと0件元のFAQにその事実が無い
中身の管理人が書く人が書く人が書いたものが正本のまま

AI FAQの流れは、自然な文、意図の把握、FAQとサイト情報の検索、回答、必要なら元ページへの案内です。検索が0件の質問に、近いFAQを混ぜて断定するのは失敗です。

内容と到達を分けて持つ

  • FAQの文章は、これまでどおり担当者が正しさを持つ
  • AIはアクセスの仕方だけを変える
  • FAQを更新したら、知識も更新しないと古い回答が残る
  • ソースに無い国、料金、期限は答えない
  • 一つのFAQに複数の事実を詰めすぎない。質問が分かれているなら、ページも分ける

WebsiteChatは公開ページを知識にします。FAQがHTMLとして公開されていれば、それが正本です。上位プランではPDFも加えられますが、画像だけのスキャンは弱い材料です。本文が取れる状態にしてください。

具体例

「フランスまで届けてもらえますか?」に対し、海外発送FAQに対象国の記載があれば、その範囲で答え、FAQへ案内します。「海外は応相談」としか無いなら、相談窓口を出し、届けられるとは書きません。

「返品と、届く日数を教えて」のように質問が二つなら、二つの記載を別々に返します。片方しかページに無ければ、無い方は無いと言います。

導入の考え方

  1. 直近の問い合わせを、既存FAQの見出しに手で結びつけてみる
  2. 結びつかない質問は、FAQが足りないのか、言葉が違うだけかを分ける
  3. 言葉が違うだけなら、AIの到達に回す。事実が無いなら、先にFAQを書く
  4. 矛盾したFAQを残したまま接続しない
  5. 公開後、見出しに無い言い方で試験する

向いているケース

  • FAQの本数は足りているのに、問い合わせの文面がFAQの言い換えである
  • 分類が増え、新規の訪問者が入り口を選べない
  • サポートが、毎回同じFAQのURLを貼っている
  • 多言語の見出しを増やす前に、日本語の言い換えだけで落ちている

向いていないケース

  • FAQが古く、正しい答えは社内メモにしかない
  • 回答のたびに個別の事情確認が必要で、共通の文章が成立しない
  • FAQをこれからゼロから大量生産したい。先に10件の正確な文章です
  • 販売の後押しが目的で、質問への回答は副次である

関連ページ

見出しと違う文で、同じFAQに届くか試す

代表的なFAQを一つ選び、客が使いそうな言い方を三つ書いてください。三つとも同じ記載に着くなら、一覧を増やすより到達を変える段階です。